毎年年末が近づくと、 「そろそろ年賀状をやめたいな…」 「でも、失礼に思われないだろうか」 そんな気持ちが頭をよぎる方は少なくありません。
年賀状じまいは、体力・気力・生活スタイルの変化に合わせた自然な選択です。一方で、日本独特の年賀状文化があるからこそ、「相手にどう思われるか」「関係が切れてしまわないか」と不安になるのも当然でしょう。
この記事では、年賀状じまいは本当に失礼なのか?という疑問に向き合いながら、迷っている人が判断するための基準と、後悔しない進め方をわかりやすく解説します。
結論|年賀状じまいは基本的に失礼ではありません

まず前提として押さえておきたいのは、年賀状は法律やマナーで義務づけられたものではないという点です。あくまで「新年の挨拶を形にした日本独自の慣習」であり、時代や個人の事情によって変化していくものです。
結論から言うと、年賀状じまいそのものは失礼にはあたりません。
近年では、以下のような理由から年賀状をやめる人が増えています。
- 高齢になり、準備が負担になってきた
- 仕事や家庭環境が変わり、年末年始に余裕がない
- デジタル連絡手段が主流になった
- 人間関係を必要以上に広げすぎない生き方を選びたい
こうした背景は、多くの人が共感できるものです。実際、「年賀状じまい=非常識」と受け取る人は年々少なくなっています。
ただし、伝え方やタイミングによって印象が変わるのも事実です。次章では、「失礼だと感じられやすいケース」を確認していきましょう。
失礼だと受け取られやすいケースとは?
ここでは、「やめ方次第で誤解を生みやすいポイント」を具体的に整理しておきましょう。事前に知っておくだけでも、不要な不安を減らすことができます。
年賀状じまいが問題になるのは、「やめること」そのものではなく、相手への配慮が不足している場合です。
① 何の連絡もなく、突然やめる
毎年やり取りしていた相手に対し、事前の一言もなく年賀状が来なくなると、 「何かあったのかな?」 「自分が何か失礼なことをした?」 と相手を不安にさせてしまう可能性があります。
② 目上の人・年長者への配慮がない
恩師、上司、年上の親戚など、年賀状を大切にしている世代の方には、特に丁寧な対応が求められます。形式を重んじる方ほど、急な年賀状じまいに違和感を覚えることがあります。
③ 理由が一方的・冷たく感じられる
「今年で年賀状は終了します」とだけ書かれた簡素な文面は、事務的・冷淡な印象を与えがちです。
年賀状じまいを判断するための3つの基準
「やめたい気持ちはあるけれど、決断しきれない」そんな方は、感情だけでなく客観的な視点を取り入れて考えるのがおすすめです。
迷ったときは、次の3つの視点で考えてみてください。
① 相手との関係性は「年賀状だけ」か?
- 年賀状以外の連絡はほとんどない
- 数十年会っていない
このような場合、年賀状は形式的なつながりになっていることが多く、年賀状じまいによる影響は比較的少ないでしょう。
② 今の自分に無理がかかっていないか?
「義務感だけで続けている」 「年末になると憂うつになる」
そう感じているなら、それは立派な見直しサインです。年賀状は義務ではなく気持ちで行うもの。無理を続ける必要はありません。
③ 今後も関係を続けたい相手か?
大切な人とは、年賀状以外の方法(電話・LINE・手紙など)でつながることもできます。
「年賀状をやめる=縁を切る」ではありません。
失礼にならない年賀状じまいの伝え方
年賀状じまいで最も大切なのは、「やめる理由」よりも相手への敬意が伝わるかどうかです。形式よりも気持ちが重視される場面だからこそ、最低限の配慮を意識しましょう。
年賀状じまいをするなら、最後の年賀状で伝えるのが最も丁寧です。
基本構成(おすすめ)
- これまでの感謝
- 年賀状を控える理由(簡潔に)
- 今後の健康や幸せを願う言葉
例文(相手別に使える文例)
親戚向け(丁寧・安心感重視)
これまで長年にわたり、年始のご挨拶をさせていただきありがとうございました。 誠に勝手ながら、年齢や生活環境の変化を考え、今回をもって年賀状でのご挨拶を控えさせていただきたく存じます。 皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
友人向け(やわらか・カジュアル)
いつも年賀状ありがとう。 私事ですが、これからは無理のない暮らしを大切にしたいと思い、今年を区切りに年賀状を卒業することにしました。 これからも元気でいてね。また別の形で近況を聞けたらうれしいです。
仕事関係・目上の方向け(フォーマル)
平素より大変お世話になっております。 誠に勝手ながら、年齢および生活の変化を踏まえ、今回をもって年賀状でのご挨拶を控えさせていただきたく存じます。 皆さまの益々のご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
相手との関係性に合わせて、言葉の硬さや理由の書き方を調整すると、より気持ちが伝わります。
また、理由は詳しく説明しすぎる必要はありません。年齢、体調、生活の変化 など、相手が納得しやすい一般的な表現に留める方が、かえって角が立ちにくくなります。
年賀状じまいは「関係を終わらせる行為」ではない

年賀状じまいを考える背景には、「年末年始の負担」だけでなく、
- 人間関係を見直したい
- 今後の人生をシンプルにしたい
- 自分の時間や心の余裕を大切にしたい
といった価値観の変化があることも少なくありません。
年賀状じまいは、冷たい決断ではありません。
それは、
- 今の自分の暮らしを大切にすること
- 無理のない人付き合いを選ぶこと
- これからの人生を軽やかに整えていくこと
という終活・人生整理の一環とも言えます。
終活というと、「最期の準備」というイメージを持たれがちですが、実際は
これからの人生を、より自分らしく生きるための見直し
でもあります。
年賀状じまいは、人間関係を断ち切る行為ではなく、必要なご縁を大切に残すための整理です。
本当に大切な人とは、形を変えて自然とつながり続けていくものです。
よくある質問(FAQ)|年賀状じまいでよくある不安
検索で特に多い疑問をQ&A形式でまとめました。年賀状じまいを考える際の参考にしてください。
Q1. 年賀状じまいは何歳くらいでする人が多い?
明確な決まりはありませんが、50代後半〜70代で考え始める方が多い傾向があります。体力や生活環境の変化をきっかけに、「無理なく続けられる形」を選ぶ方が増えています。
Q2. 年賀状じまいを伝えずにやめても問題ない?
失礼にあたるわけではありませんが、毎年やり取りしていた相手には、一言添える方が安心感を与えます。特に年上の方には、最後の年賀状で伝えるのがおすすめです。
Q3. 喪中はがきで年賀状じまいを伝えてもいい?
可能ですが、「喪中のお知らせ」と「年賀状じまい」は目的が異なるため、簡潔に補足する形が無難です。文章が長くなりすぎないよう注意しましょう。
Q4. 年賀状じまいをすると、人間関係が切れてしまいませんか?
年賀状をやめたことで自然と疎遠になる関係もありますが、それは「必要な整理」とも言えます。大切なご縁は、年賀状以外の形で続いていくことがほとんどです。
迷っているあなたへ|「やめても大丈夫」と言っていい理由
ここまで読んでも、 「本当にこれでいいのかな」 「誰かを傷つけてしまわないかな」 と、まだ迷いが残っている方もいるかもしれません。
でも、年賀状じまいを考えるほど、あなたは人との関係を大切にしてきた人です。 何も考えずにやめる人ではなく、
- 相手の気持ちを想像し
- 失礼にならないか悩み
- それでも自分の今と向き合っている
その姿勢そのものが、十分に誠実だと言えます。
年賀状を続けるか、やめるかに「正解・不正解」はありません。 あるのは、今のあなたにとって無理のない選択かどうかだけです。
少し肩の力を抜いて、こう考えてみてください。
これまで大切にしてきたからこそ、今は形を変えてもいい
年賀状じまいは、何かを失う決断ではなく、 これからの人生をより穏やかに、心地よく過ごすための一歩です。
まとめ|迷っているなら「配慮あるやめ方」を選べば大丈夫
最後に、年賀状じまいで後悔しないためのポイントを整理します。
- 年賀状じまい自体は失礼ではない
- 大切なのは、相手への一言と伝え方
- 無理を感じたら、見直すタイミング
年賀状をやめることに、罪悪感を抱く必要はありません。
あなたの人生のペースを大切にしながら、心が軽くなる選択をしていきましょう。
年賀状をやめても、あなたの誠実さや人とのつながりの価値が失われることはありません。



